やまださん物語 第3章 さよなら、やまださん

我が家の裏の猫銀座を通るねこさんたちの中から
いつのまにか家に上がる特権(?)を得たやまださん。

とはいえ、あくまでも
“気が向いたときに家に上がってくる愛想のないのらにゃんこ”という立場を守り通していました。
気が向いたときに出られないのはお気に召さないため
出入り口の窓を閉めるとパニックになり涙目で訴えてくるやまださん…

それでも少しずつ気を許してきて
やまださん用に購入したペット用ベッドに丸くなったり
(ただし何故か裏返しにしないと寝ない)
ブラッシングさせてくれたり
家に上がるからにはこれは付けてくださいと懇願したおかげで
のみよけ首輪をつけてくれたり…と
徐々になじんできていました。
オット氏と二人で朝から外出していた日などは
帰ってくると我が家の前の道で待ち構えていて
「んにゃー!(どこ行ってたの?)にゃにゃにゃ!(おなかすいた!)」と文句をいうほどに。

このままうちの子にしたいなぁという思いはあったのですが
それを阻んだのが家の建て替え計画でした。

窓を閉めただけでパニックになるやまださんに
仮住まいに一緒に引っ越そうとは言い出せません。

仮住まいに引っ越すという前日は久しぶりにゴージャス猫フードを出しました。

以前は「これは自分のおうちで食べるにゃっ!」と家の外へ持ち逃げしようとしたやまださん。
このときは素直に我が家でぱくついていました。

「やまださん…うちで食べてくれてる……(涙)」

「ごめんね。明日からここにはいなくなるし、明後日からはこの家は取り壊されちゃうんだよ…」
「夏には新しい家に戻ってくるけど…そのときに会えるかなぁ」

引っ越しの前日のやまださん。
ゴージャス猫フードを食べて満足げ。
このころにはこんな風に寄りかかってくれることもありました。

おいしいゴージャス猫フードを満喫したやまださんは
いつもより上機嫌に外のねぐらに帰って行きました。

引っ越し当日、やまださんは現れず、その後工事の進捗状況を見るために寄ったときにもほかのねこさんを近所で見かけることはあってもやまださんの姿を見ることはありませんでした。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)