やまださん物語 第1章 命名

出会いはたぶん2006年。
なのですが、確たる証拠があるのは2007年3月のこの写真です。

建て替え前の我が家の裏庭でこちらを窺う一匹の野良猫です。

当時、我が家の裏庭の塀は「猫銀座」。この銀座を通る猫さんたちは性格も器量も様々で、愛想の良いイケメン“ブッキー”、とぼけた顔した“ちゃーちゃん”、なかなかそばまでは来ない“まっくろくろちゃん”、丹下左膳のような向こう傷持ちだけど性格は穏やかな“メッチーくん”などなど、常連猫さんたちに名前をつけていました。

その中にいた、ぼやけた三毛の、あまり女の子らしくない猫さん。
ほかの猫さんたちのように甘えた声を出すわけでもなく、気がついたらいつのまにかいた…という存在。

ぱっと見、白っぽい顔立ちで目つきが鋭く、声も超ハスキーな低音。
オット氏はこの子を“ホワイトデビル”と名付けておりました。

こわがりでしょっちゅうエアコンの室外機の裏に隠れていたホワイトデビルちゃん。
気がつくと開け放した掃き出し窓からお茶の間に上がってくるようになりました。
ほかの愛想良しの子たちのようにかわいい声ですり寄ってきたりはしないのですが、いつの間にかこちらの懐に一番深く入り込んでいたのでした。

「窓が開いていたら上がる」から「開いていなかったら待つ」になり
ホワイトデビルちゃんが我が家に慣れた頃、
押しつけがましいこともせず媚びることもせず…
でも気がつくといいポジションにいる彼女の営業力(?)が
オット氏とわたしの知人の山田さんという人物を彷彿とさせることから
「ホワイトデビルちゃんって山田さんみたいだね」という話になり
“ホワイトデビル”という長ったらしい名前は廃れ
“やまださん”というのが呼び名になったのでした。


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