桜の思い出

今日のさくらかなり咲いてきました、多摩川の桜です。

桜というと小学校2年の春を思い出します。

わたしの学校では1年生は掃除当番が無く、2年生から掃除当番が始まります。
なんだかちょっと“おねえさん”になった気分。
割り当てられる掃除場所は教室のほかにもいくつかあって、4月の新学期最初にわたしの班が担当したのは校庭の一画でした。

大きな竹箒を持って体育倉庫のまわりを掃くのですが、掃いても掃いても掃除が終わりません。

体育倉庫の隣には立派な桜の木があってどんどん花びらが落ちてくるのです。

初めての掃除当番にみんな気合いが入っていたのでしょうか。誰も「もうやめようよ」と言い出す者もなく掃き集めた花びらを大きなちりとりに集めて捨てに行っては、また散ってきた花びらをザッザッザッと掃いていました。

ずいぶん経ってから校庭の向こう側、職員室の方から担任の先生の声が聞こえてきました。

振り返ると先生が「おーい!」と手を振りながらこちらに走ってきます。

先生が見に来る、頑張らなきゃ!ザッザッザッ…

息を切らせた先生は「おそいと思ったら!ずっと掃いてたの?」
「はい。掃いてもどんどん花びらが…」
「そっか。がんばってたのね。でも、さくらの花びらはゴミじゃないのよ。ほら、あっち見て。校庭がピンクでキレイでしょ?」

通称「さくら門」と呼ばれていた門のあたりにはたくさんの花びらが散っていて、こちらから見ると確かにやわらかなピンク色でした。

「だから、そんなに掃かなくていいの。ほうき片付けて早く帰りなさい」

そうか、桜は散ってもきれいなんだ…。それまではゴミとして目に映っていた花びらが急にとてもきれいなものに変わった瞬間でした。

あれからもううん十年経ちますが、毎年舞い落ちる花びらを見るたびにこの日のことを思い出します。


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